TUBALL™ MATRIXシリーズを使えば、TUBALL単層カーボンナノチューブの使用は簡単です。TUBALL™ MATRIXは、ポリマーを担体とする添加剤で、予備分散済みTUBALL™単層カーボンナノチューブを含有します。
TUBALL™単層カーボンナノチューブは、他の導電剤とは異なり、あらゆる領域で優れた性能を発揮する汎用性のある導電性添加剤です。
シリコーン化合物に添加した場合の技術的・商業的利点
項目 |
金属ペースト |
MWCNT |
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添加量 |
10重量% |
1–3重量% |
1–2重量% |
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要求抵抗値(体積抵抗率) |
105〜 107 Ω•сm |
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測定結果(体積抵抗率) |
106〜 109 Ω•сm |
105〜 107 Ω•сm |
105〜 107 Ω•сm |
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表面の黒点 |
黒くて見えない |
黒くて見えない |
なし |
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着色性 |
選択肢なし |
選択肢なし |
幅広い |
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安定した表面摩耗後の抵抗値 |
安定しない |
安定 |
安定 |
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機械的強度への影響 |
強い負の影響 |
強い負の影響 |
影響なし |
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レオロジーへの影響 |
強い負の影響* |
強い負の影響* |
影響なし |
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レオロジーへの影響 |
あり |
あり/なし |
なし |
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抵抗値の均一性抵抗値の均一性 (ホットスポット) |
不均一 |
不均一の恐れあり |
均一 |
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抵抗値の経時的な安定性 |
なし |
あり |
あり |
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コンパウンド・成形部品の寿命延長 |
なし |
なし |
あり |
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表面からのカーボン離脱 |
あり |
なし |
なし |
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静電防止のコスト |
普通 |
普通 |
普通 |
*配合設計により異なります。
色選択の幅が広いため、帯電防止機能を必要とする市場に様々な部品を提供することが可能となります。
シリコーン
体積抵抗率:103~105 Ω·cm. TUBALL™添加率 0.2~0.05%
ポリウレタン
TUBALL™単層カーボンナノチューブは、従来の導電性添加物とは異なり、コンパウンドの弾性、引張り強度、粘度、レオロジー特性への影響を最小限に抑えます。
配合別試験結果:機械的強度
TUBALLの添加量は、超低濃度で済むため、シリカ系EPDMやNBRに添加すれば、弾性や硬度を低下させることなく要求通りの帯電防止機能を達成できるばかりか、引き裂き強度や引張り強度も上がります。
EPDM
NBR
PU
材料が変形条件下で使用される場合は、その材料の抵抗率が安定して保持されることが要求されます。TUBALL™ MATRIXを使用すれば、動的負荷がかかっても、抵抗率は目標値内に維持されます。
動圧を伴う用途に適した1重量%TUBALL™ MATRIX 601含有帯電防止性液状シリコーンゴム(LSR)
カーボンブラックを使用する場合、高濃度(10% 以上)での利用が必要であり、更に、粒子が球形であるために、コンパウンド化合物表面に存在する導電性添加剤が析出する出て行ってしまう「カーボン離脱」として知られる現象が起こります。
一方、単層カーボンナノチューブは、長さと直径の比が大きいため、表面には析出放出されません。
TUBALL™ MATRIXは、ゴムローラーメーカーに広く使用される標準設備で添加できます。
導電性着色HCRの作り方 TUBALL™ MATRIX 605 加工法ガイドライン
導電性着色HCR:TUBALL™ MATRIX 605 帯電防止着色EPDMゴム用
導電性シリコーン - LSR、RTV、HCR、PSA
導電性エラストマー:SWCNTを添加しても機械的強度や色に負の影響を与えない方法 電気抵抗率に関するガイドライン
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