TUBALL™ MATRIXシリーズを使えば、TUBALL™単層カーボンナノチューブの使用は簡単です。TUBALL™ MATRIXは、ポリマーを担体とする添加剤で、予備分散済みTUBALL™単層カーボンナノチューブを含有します。
TUBALL™単層カーボンナノチューブは、他の導電剤とは異なり、あらゆる領域で優れた性能を発揮する汎用性のある導電性添加剤です。
項目 |
高導電性カーボンブラック |
金属ペースト |
MWCNTs |
|
添加量 |
8重量% |
30重量% |
5〜10重量% |
4重量% |
要求抵抗値(体積抵抗率) |
<50 Ω·сm |
|||
要求抵抗値(体積抵抗率) |
10–102 Ω·сm |
<30 Ω·сm |
<100 Ω·сm |
<50 Ω·сm |
機械的強度への影響 |
強い負の影響 |
強い負の影響 |
強い負の影響 |
影響なし |
技術特性への影響(粘度、押出速度) |
強い負の影響 |
負の影響* |
強い負の影響 |
許容可能範囲 |
レオロジーへの影響 |
強い負の影響 |
負の影響* |
強い負の影響 |
影響なし |
製造中の粉塵 |
あり |
あり |
あり/なし(マスターバッチの場合 |
なし |
加工の複雑さ(特別設備や追加の混練工程など) |
複雑 |
影響なし |
複雑 |
影響なし |
抵抗値の均一性(抵抗は異なります) |
不均一 |
均一 |
不均一の恐れあり |
均一 |
抵抗値の経時的な安定性 |
不安定 |
安定 |
安定 |
安定 |
コンパイんどおよび成形部品のより長い製品寿命 |
なし |
なし |
なし |
あり |
表面からのカーボン離脱 |
あり |
なし |
なし |
なし |
電気導電性のコスト |
普通 |
高い |
普通 |
普通 |
*配合設計により異なります。
カーボンブラックを使用する場合、高濃度(10% 以上)の添加が必要であり、更に、粒子が球形であるために、コンパウンド表面に存在する導電性添加剤が析出する「カーボン離脱」として知られる現象が起こります。
一方、単層カーボンナノチューブは、長さと直径の比が大きいため、離脱は起こりません。
材料が変形条件下で使用される場合は、その材料の抵抗率が安定して保持されることが要求されます。TUBALL™ MATRIXを使用すれば、動的負荷がかかっても、抵抗率は目標値内に維持されます。
TUBALL™含有 導電性HCR動的試験
TUBALL™ナノチューブは、従来の導電性添加物とは異なり、コンパウンドの弾性、引張り強度、粘度、レオロジー特性への影響を最小限に抑えます。
4 wt.% TUBALL™ MATRIX 601含有導電性LSRの物性
TUBALL™ MATRIXの希釈には、シリコーン配合に使用される標準設備(2本ロールミル・ニーダー)が利用できます。その他の方法でも、十分な混練効率を持つ設備であれば、希釈に使用できます。
希釈及びコンパウンド加工に関する詳細については、PRICESSING GUIDELINESをご参照下さい。
その他の利点
TUBALL™ MATRIXサンプルのお申し込み、要求事項に関するご要望は、お気軽にお尋ねください。
導電性着色HCR 加工法ガイドライン
TUBALL™ MATRIXを用いた導電性LSR - 使用ガイドライン
導電性シリコーン(LSR、RTV、HCR、PSA)
電気抵抗率に関するガイドライン
TUBALL™ MATRIXサンプルのお申し込み、要求事項に関するご要望は、お気軽にお尋ねください。